灘、開成、桜蔭は、海外大学を目指していくのだろうか?

高校別の東京大学の前期合格者を見た。

目に留まったのは、最難関とされる理科三類(将来、6年制の医学部)の合格状況
東大の中の東大の合格者は、特定高校に集中している。

全体数では、
1位、開成、2位、灘、3位、麻布、、、7位、桜蔭である。

しかし理科三類に限定すると、
1位、灘、2位、開成、3位、桜蔭

理科三類の前期日程募集定員はわずか100名。これに対して3高校を合計すると、34名、占有率も34%となる。3高校が、前期日程全体の募集定員2963名に対して、占有率は11.5%、麻布を含めても14.3%に過ぎない。理科三類に次いで3高校占有率が高いのは、文科一類(将来、主に法学部)で、18.5%、麻布を含めると22.7%になる。

理科三類の高さが際立つ。
30%台というのは、付属高校が充実した私学並みの高さである。

このデータ整理は、感覚的に理解されている上位大学や医学部合格者が特定高校に集中していることを確認したに過ぎない。

東大秋入学論争など未来志向で考えると、センター試験受験者が50万人いても、数十人、数百人の動向が、医学部、東大、京大など上位大学入学に影響を与えうるということだ。言い方を換えると、男子の灘、開成、女子の桐蔭など一部高校の高校生が、日本の大学ではなく、海外大学を選択し始めると、日本の国際化も本格化する可能性があるということである。

濱田純一総長は灘高校の出身である。文藝春秋とのインタビューで、灘高校生が海外留学することに触れていた。東大秋入学論争は、こうした状況の変化を想定しているのだろうか。

為替水準によるものの、米国留学は生活費も含めれば、年間300~500万はかかる。成績だけではなく、ファミリーの資産、財力も制約条件になる。ただ、東大、京大に限らず国内大学に在籍しながら、海外に1年程度、滞在するような選択肢は用意されていく。ご両親には、無理して海外を目指す必要があるのかという意見もあるだろう。

それでも、今年度から、小学校から英語の学習が始まり、上を狙いたい高校生が海外を目指す傾向は止められない気がする。留学した日本人が東京ではなく、ニューヨーク、ボストン、ロンドン、北京など、留学先で就職活動することで、ようやくタフな日本人が増えるのだと思う。そのことで日本社会も変わるだろう。

海外における就職活動の厳しさは、氷河期であれ日本の比ではない。だからこそ、アウェーで学ぶ意義は大きい。こうした動きは、受験や就職機会に恵まれた東京の高校生より、案外、東京以外の高校生から起きるだろう。

参考(2012年3月17日アクセス)
東大秋入学と平成の大改革
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2012021500007.html

平成24年度東京大学入学者募集要項
http://www.u-tokyo.ac.jp/stu03/pdf/bosyuuH24.pdf

2012年 東京大学 高校別ランキング速報
http://www.inter-edu.com/univ/rank.php?u=t&m=all