スーパーグローバルハイスクールで 育成を期待する人材像とは

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文部科学省初等中等教育局国際教育課課長の神代浩さんのインタビュー記事の抜粋です。

 グローバル人材の育成というと、英語力の強化をイメージされる方が少なくありません。確かに、世界で活躍するためには相応の英語力を備えていることが必須となります。そのため、今回の概算要求にも英語教育の強化を狙いとした「小・中・高等学校を通じた英語教育強化事業」 が盛り込まれています。

しかし、私たちは、英語が使えることだけがグローバル人材に必要な要件であるとは考えていません。

 例えば、日本を相手にビジネスを行う外国人が今最も関心を抱いていることの1つに、「アベノミクスによって、本当に日本経済は復活するのか」という点があります。彼らからアベノミクスに関する意見を求められた時に、自分なりの見解を述べられないようでは、外国人と対等にコミュニケーションが取れる人材とはいえません。

 また、グローバル化の進展に伴い、パキスタンの人権活動家としてわずか16歳で国連で演説を行ったマララ・ユサフザイさんのように、個人の発信が世界の多くの人々の心を揺さぶり、動かすことが出来る時代になっています。より身近な例でいえば、IOC総会で東京オリンピック・ パラリンピック招致のプレゼンテーションを行った佐藤真海選手や太田雄貴選手。2人の英語は決して流暢ではありませんでしたが、IOC委員の心に伝わるものがありました。

 彼らのように、社会を取り巻くさまざまな問題に目を向け、それらについて深く考えた上で自らの意見を 広く発信し、多様な文化、専門技能を有する人たちと協力しながら問題解決へ導いていく力を持った人材、それこそがグローバル人材であると私たちは捉えています。

今回打ち出した施策の中でも、グ ローバル人材を育成する上で最も中心となる事業が、「スーパーグローバルハイスクール(以下、SGH)」です。
<中略>
 

出展:『VIEW21』高校版、2014年12月号、48-51ページ

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