大使館を増やせば、資源が獲得できるのか?

玄葉光一郎外相は3月17日、在外大使館の数を現在の134から約150に増やすように指示したと発言。
アフリカや中南米などの新興国を中心に新設する、とある。
記事は、「資源外交」を強化するのが狙い、と説明する。
土佐茂生「大使館、150カ国に拡充へ 外務省、資源国中心に」朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/politics/update/0318/TKY201203170615.html

これまでの外務省の方針が改めて繰り返された。

資源外交とは、外交努力で資源獲得を促進するという意味だろうか。
資源外交という言葉は、国内の世論や予算獲得には効果的かもしれない。
一方、外交的に、相手国に対して、資源獲得のために大使館を新設するとは、使えないロジックだ。日本で通じる論理が、外交で通じるわけではない。

外務省は、在外公館の新設の判断材料を例示している。
1.安全保障を含む二国間関係における政治的意義
2.資源獲得を含む経済上の利益
3.邦人保護及び日系企業支援
4.国際機関選挙での票獲得を含む当該国の国際社会での位置付け

総合的に判断する。この方が外交の現実味が伝わる。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/yosan_kessan/teigen_shiwake/h23/pdfs/zaigai_seibi.pdf

大使館を増やせば、資源が獲得ができて、国連常任理事国になれるわけではない。

資源の宝庫として期待されるアフリカで、大使館が設置されていない国は紛争を抱える。
紛争国では、武器輸出が相手国政府が歓迎する経済関係ということもあるわけだ。

そして、イランは、日本がこれまで積極的に資源外交していた国である。しかし米国が求めたイラン原油の輸入削減に日本も協力せざるを得なかった。

日米関係が最上位にある中、イラン問題は、資源外交とは限られた選択肢という現実性を、我々に教えているかのようだ。